ポー・ホフマン集 

改造社が出していたポケットサイズの全集の一冊。
昭和4年4月3日の発行。
ダストカバーがついていて、そのカバーにカラー写真の様に、別刷りで作られたカード様の紙が塗付されています。そこには、ご覧になっている不気味な絵が印刷されています。
この絵は、ポオの「Tales of Mystery and Imagination」という本に寄せられているハリー・クラークの口絵をそのまま使っています。

本書は、ミステリーの始祖の作品を、我が国の探偵小説の草分けのプロが、翻訳した本ということで意味合いもあろうかと思いますが、残念ながら、翻訳は乱歩さんではなく、他者において行われたということで、かなり資料的にも価値を失っています。

この辺のいきさつは、我が国のポーの研究家でいらっしゃる宮永孝氏の書かれた「ポーと日本その受容の歴史」に詳しい。
とにかく、訳したのは、「新青年」の編集者・渡辺温であると云う。